【南北統一?】キムチは韓国と北朝鮮で違う!歴史が変える味の特徴とは?

韓国と言えばキムチ!必ずと言っていいほど食事に出てくるキムチは韓国人のソウルフードでもあり、伝統文化でもあります。今回は韓国と北朝鮮でキムチの味はどう違うのかを調べてみました。そこで見えてきた文化的・歴史的背景も交えて説明します。

北朝鮮にも「キムチ」がある

「キムチ」と一言で言っても地方によっていろいろな種類があるようです。日本でも全国各地にその土地の漬物があったりしますよね。キムチは韓国特有の食文化のように思われがちですが、北朝鮮にもキムチはあります。朝鮮半島全域でキムチは伝統的な食文化なのです。

朝鮮半島は南北に長いため地理的な特性からもキムチの味に違いがあるようです。
朝鮮半島の南の地方は、温暖なのでキムチに入れる塩の量を多めにしてキムチの熟成を遅らせます
その一方で朝鮮半島の北の地方では、塩の量を少なめにして野菜本来の味を生かす傾向があります。それでは、韓国と北朝鮮の代表的なキムチを比較してみましょう!

韓国のキムチと北朝鮮のキムチの特徴

韓国は朝鮮半島の南方に位置していて温暖な地域であるため基本的に濃く辛い味付けのキムチです。私たちが韓国旅行で食べるキムチ、日本のスーパーで売っているキムチが一般的で平均的な韓国キムチです。

韓国の首都ソウルのキムチは全国各地のさまざまな特徴を併せ持っています。移動が簡単にできるようになった韓国ではキムチの地方色が薄れて特徴が画一的な味になってきてしまっているようです。

北朝鮮では水気が多く淡泊な味のキムチが多いようです。

また韓国のようにたくさんの唐辛子を入れないので、キムチが真っ赤にならないのも特徴です。味付けは塩や魚介がメインになっています

南北分断がキムチに与えた影響

朝鮮半島が韓国と北朝鮮は分断されてから70年以上が経過しています。近代化にも大きな差が生まれてしまいました。こんなにもキムチの味を変えたポイントとなるのは「冷蔵庫」の普及です!
韓国ではキムチ専用の冷蔵庫が普及していますが、北朝鮮では普及していません。簡単に保存できる韓国のキムチは、今後もどんどん変化をしていく思います。北朝鮮よりも韓国のほうがキムチを作る際の材料が手に入りやすいので、さまざまなアレンジも加えられるでしょう。

朝鮮半島が統一したらキムチはどうなるの?

韓国のキムチは近代化に伴いどんどん進化を見せています。ソウルに人口の4分の1が集中し、キムチの地方色もだんだんと薄れてきてしまいました。
その反面、北朝鮮のキムチは近代化する以前のまま。そういう意味では本来の伝統的なキムチが残っているのは北朝鮮なのかもしれません。貴重な北朝鮮キムチが統一によって無くなってしまうようなことがあったら残念ですね…。北朝鮮式のあっさりしていて水っぽく、野菜本来の味を生かしたキムチを一度食べてみたいものです!