「やっぱり」という言葉は、私たちが日常生活であまり意識せずに頻繁に使っている言葉です。
「やっぱり〜だな」「やっぱり〜すればよかった」「やっぱりそうでしょ!」など、いろいろなシチュエーションで、肯定、否定どちらも使う言葉です。
では、私たちが何気なく使っているこの「やっぱり」という言葉、韓国語ではどう表現するのでしょうか。
この記事では、「やっぱり」を意味する韓国語について、具体的な例文も交えながら詳しくお伝えします。
そのときの感情に合わせて、ぴったりなフレーズを選んで、あなたの気持ちを表現していきましょう。
「思った通りだ」という意味で使う表現
역시(ヨクシ)
漢字では、「亦是」と書き、「やっぱり」という意味を表す韓国語の中で、一番よく使うのがこの言葉です。
まれに「または」という意味でも使うことがありますが、ほとんどの場合、この「やっぱり」の意味で使います。
期待していたことが自分の思った通りにそのまま起こった時や、反対に、そうはなって欲しくはないと望んでいたことが、とうとう現実になってしまった時に使う表現です。
使い方も日本語と全く同じように、「やっぱり!」と一言だけで言いたいときに、역시(ヨクシ)だけでにも使うことが出来ますし、역시(ヨクシ)の後に何か続けて、「やっぱり~だ」というように、文章にして使うことも出来ます。
“역시! 야 어제 내가 말했잖아!(ヨクシ.ヤ オジェ ネガ マレッチャナ)”
やっぱり!ほら、昨日、私が言ったじゃん!“역시 그녀는 실패했다.(ヨクシ クニョヌン シルペヘッタ)”
やっぱり、彼女は失敗した“역시 안되겠어.(ヨクシ アンデゲッソ)”
やっぱり、ダメそうだ
「역시(ヨクシ)」を強調した表現
역시나(ヨクシナ)
上記で紹介した、역시(ヨクシ)のあとに나(ナ)をつけて、「やっぱり」という言葉をさらに強調した表現です。
나(ナ)は、副詞の最後尾について、新しい副詞を作ったり、その言葉の強調の意を表したりするのに使われます。
日本語でも「やっぱり~!」と言うこともあれば、「やっぱりね~!」と言うこともあるように、語尾が少し変わってもその意味は変わりません。
“역시나 우리 오빠는 최고!(ヨクシナ ウリ オッパヌン チェゴ)”
やっぱりね、私のオッパは最高!“역시나 결혼생활은 좋다.(ヨクシナ キョロンセンファルン チョッタ)”
やっぱり、結婚生活はいい“역시나!우리 태희야!잘했어!(ヨクシナ.ウリ テヒヤ.チャレッソ)”
やっぱり!うちのテヒ!よくやった!
「期待したけどやっぱり」という意味で使う表現
혹시나 했더니 역시나(ホクシナ ヘットニ ヨクシナ)
「やっぱり」という言葉を使った言い回しに、혹시나 했더니 역시나(ホクシナ ヘットニ ヨクシナ)というものがあります。
「ひょっとして、と期待したらやっぱり…」という意味の言葉です。
まず、혹시(ホクシ)は、「ひょっとして」や「もしかして」と訳すことができ、可能性は100%ではないけれど、期待がこもっている時に使う言葉で、それに強調するの나(ナ)が付いた表現です。
次の、했더니(ヘットニ)は、原型が하다(ハダ)の過去形に、「~したら」という意味の「~더니(トニ)」が合わさり、期待という単語は入ってませんが、「期待したら」という意味で訳すことができます。
さらににその後に、やっぱりの強調系である「역시나(ヨクシナ)」が続きます。
何か、期待していることがあって「ひょっとしたらひょっとするかもしれないなあ」と、ひそかに期待を膨らませたあとに、「やっぱりダメだった」、「やっぱり期待通りうまくはいかなかった」という時に使う言葉です。
혹시나 했더니 역시나(ホクシナ ヘットニ ヨクシナ)のあとに、具体的な言葉を続かせなくても、期待通りにはならなかったということが分かります。
「期待した自分がばかだったなぁ」というような、笑い話にしてしまいたい時にも使われることの多い表現です。
“혹시나 했더니 역시나 기대한 내가 바보지.(ホクシナ ヘットニ ヨクシナ キデハン ネガ パボジ)”
ひょっとして、と期待したらやっぱり…期待した俺がバカだね“혹시나 했더니 역시나 그랬군요.(ホクシナ ヘットニ ヨクシナ クレックンニョ)”
ひょっとして、と期待したらやっぱり…そうだったんですね“혹시나 했더니 역시나 더 이상 기대하지 말자.(ホクシナ ヘットニ ヨクシナ ト イサン キデハジ マルジャ)”
ひょっとして、と期待したらやっぱり…これ以上、期待するのはやめよう
「さすが」という意味で使う表現
과연(クァヨン)
역시(ヨクシ)は、その後に期待していなかったことや、ネガティブな内容が続くこともありますが、この과연(クァヨン)は、基本的にポジティブな内容がその後に続くときに使う表現です。
漢字では「果然」と書き、「果たして」や「さすが」などの意味が含まれます。
例えば、운명은 과연 어떻게 될까(ウンミョングン クァヨン オットケ テルカ)と使うと、「運命は、果たしてどうなるだろうか」という意味になります。
“과연 아른답다.(クァヨン アルンダプタ)”
やはり(さすが)美しい。“과연 잘 하시내요.(クァヨン チャル ハシネヨ)”
やはり、お上手ですね“과연 맛이있다!(クァヨン マシッタ)”
やっぱり、美味い!
「そうだと思った」という意味で使う表現
그럴줄 알았어(クロルチュル アラッソ)
この言葉は、韓国人が良く使う言葉の一つで、「そうだと思った」という意味です。
直訳すると、「そうすると分かった」という意味になりますが、会話の中では「それ、見たことか」や「やっぱりな」という意味を含んで使われ、少し呆れ気味だったり、諦め半分な気持ちだったりを表すことにもなります。
語尾に요(ヨ)を付ければ、丁寧な言葉遣いにもなりますが、嫌味っぽくなってしまわないように気をつけましょう。
また反対に、그럴줄 몰랐어(クロルチュル モルラッソ)と言うと「そうとは思わなかった」という意味になり、意外な驚きを表す言葉になります。
“봐봐,그럴줄 알았어(パバ クロルチュル アラッソ)”
ほれ見ろ、やっぱりそうだと思った“역시 그럴줄 알았다니까(ヨクシ クロルチュル アラッタニカ)”
やっぱり、そうだと思ったんだから
まとめ
一言で「やっぱり」と言っても、表現の方法はいくつかあり、そのあとにポジティブな内容が続くのか、ネガティブな内容が続くのかによっても、使う言葉は変わってきます。
短くて、その一言だけでも使えてしまう便利な言葉だからこそ、きちんと違いを押さえておきましょう。